白髪対策の漢方薬と治療方針に関する解説
老化とともに増える白髪などの頭髪のトラブルに対しての白髪を増やさないための漢方薬の治療方針を薬剤師が解説します。

◆白髪ができるメカニズム
白髪の悩みを抱えている人は多くいます。なぜ、黒い髪の毛が白くなってしまうのでしょうか。
髪の毛の色は、メラニン色素によって着色されています。日焼けの肌やシミの色も、同じメラニン色素が関係していますね。
白髪は、このメラニン色素が含まれない状態で生えてきた髪の毛のことです。
メラニン色素は、毛根の一番下の部分にあるメラノサイトという細胞で作られています。この時、チロシナーゼという酵素が働いてメラニン色素がつくられるのですが、メラノサイトの働きが弱るか、チロシナーゼが働きが弱ってしまうとメラニン色素が産生されず、白髪が生えてくることになります。
ということですので、メラノサイトという細胞やチロキシナーゼという酵素を十分に元気にしてあげることは、白髪対策の根本療法と思われます。

◆白髪になる原因
では、メラニン色素がつくられなくなる原因をみていきましょう。
・加齢
最も一般的な原因です。年を取るとともに、メラニン色素を作るのに必要なチロシナーゼが身体から減少していくと言われています。 チロキシナーゼの原料はアミノ酸やミネラルです。しっかり補給をしましょう。
・紫外線
髪で覆われていても、頭皮にも当然紫外線によるダメージはあります。紫外線は細胞が老化する原因になります。
・ストレス
ストレスにより生じた活性酸素は細胞の老化を促進します。また自律神経の乱れによって、全身の新陳代謝や血流の乱れが起こり白髪の原因になることも。そのため自律神経を整えたり、血流を促進することが重要です。
・栄養の偏り
チロシナーゼの機能にはミネラルなどの栄養が必要ですが、極端な偏食や、無謀なダイエットなどで食生活が乱れていると、若いのに白髪という事も起こります。しっかりミネラルや髪の毛の栄養素をとれていますか?
・遺伝
白髪には遺伝の影響も大きいと言われています。体質的にメラノサイトの働きが弱いということが挙げられます。
・病気
一部の病気では白髪が増える事があります。急に白髪が増えて、白髪以外に何らかの症状もあるという場合は病院で相談しましょう。

◆白髪の予防
遺伝や加齢による白髪は仕方のない部分があります。ただし、それ以外の原因で白髪の増加が加速している場合は、気を付ける事で進行を予防できるかもしれません。
・紫外線を防ぐ
・バランスのとれた食事(特に甘いものを減らし、腸内環境を良くし、ミネラルやアミノ酸のとれるもの。特にゴボウ、黒ゴマ、海藻など色が黒い食品がお勧めです。)
・ストレスをためない規則正しい生活

◆白髪と漢方薬
東洋医学では、白髪について、「血虚」、または「腎虚」という状態と関連していると考えられています。
血虚とは血が不足した状態で偏食や月経や出産で血を消耗する女性がなりやすいと言われています。
腎とは西洋医学の腎臓とは異なり、髪、排泄、耳、脳、生食、骨、ホルモン産生などをつかさどっていると言われています。
これら、診察の結果全身状態が血虚もしくは腎虚の状態にある方は、漢方薬により、白髪が改善する可能性があると思われます。腎虚の漢方としては八味地黄丸や六味丸、八仙丸などの地黄が入った漢方が有名ですが、実際に効果を出しやすいものは鹿茸などの動物生薬の入ったものが有用です。それにアミノ酸やミネラルの入ったサプリメントなどの有用なので組み合わせるとより効果を出しやすくなります。若白髪の方は早急に漢方薬で対策をされてください。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
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良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
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初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
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■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
