多発性血管炎・血管炎の原因と対策、漢方薬などでの治療法
現在の食生活の悪化などで増えている血管炎と、膠原病である多発性血管炎について
原因と対策、注意点、漢方薬などでの改善法を漢方薬剤師が解説します。
◆血管炎とは
血管炎とは、全身にある血管のいずれかの部分に炎症が起こり、それがもとで様々な症状があらわれる病気です。1つでなく多発的になっている場合も良く見られます。
血管炎で共通してみられる全身症状として、発熱や頭痛、倦怠感、関節痛や筋肉痛、頭痛、体重減少などがあります。
そのほかにも、血管は、全身にくまなく分布しているため、炎症が起こる血管によって異なる様々な症状がみられます。
例えば、腎臓の血管に炎症が起こると、糸球体腎炎や腎不全となりますし、心臓に起こると高血圧や心筋梗塞、肺に起こると間質性肺炎、消化器では消化管潰瘍、神経の血管が障害を受けると神経炎というように、多種多様な臓器障害を引き起こすのです。
また、細い血管が障害を受けると、紫斑や潰瘍、皮下結節など皮膚にも症状が出ます。
◆血管炎の原因
血管炎の原因となる疾患には様々なものがありますが、血管炎が起こる血管のサイズによって次のように分類されています。
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大血管の血管炎
巨細胞動脈炎、高安動脈炎
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中血管の血管炎
結節性多発動脈炎、川崎病
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小血管の血管炎
ウェゲナー肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎など
これらの疾患の原因は、はっきりとはわかっていませんが、いずれも自己免疫の異常が関与しているといわれています。しかしながら血液が汚れて粘度が増すと、さらに炎症を起こしやすいのではないでしょうか?
また血管のしなやかさ弾力性も重要と考えています。
◆血管炎で気をつけること
血管炎は、全身性の症状のほか、様々な症状を示すため、感染症や悪性リンパ腫、他の膠原病との区別がつきにくい場合があります。
また、血管炎により臓器の血管が障害を受けると、臓器へ血がめぐらなくなるため、臓器が障害され、命に関わったり、後遺症が残ったりする危険性があります。さらに、再発することも多いため、早めの治療が重要です。
気になる症状があれば、早めにまずは内科を受診して、血液検査や画像診断、組織生検を行い、診断をつけてもらう必要があります。
血管炎と診断されると、すぐに治療が必要となります。治療の中心は、副腎皮質ホルモンの服用で、自己免疫や血管の炎症を抑えていきます。また、細い血管に炎症が起こっている場合は、血管が詰まるのを予防するために、血をさらさらにし、固まるのを防ぐ薬を使うこともあります。しかしながら、長期間に飲み続ける必要があるので肝臓の負担を考える必要や、造血器障害の副作用リスクもあります。
◆血管炎と漢方
血管炎には内因性の副腎皮質ホルモンの分泌を増やすことで、炎症や過剰な免疫を抑える漢方薬があります。ステロイドと併用することができるため、ステロイドの減量が可能となります。抗炎症系の漢方薬もありますので有用です。
また、消耗した体力を活性化させ、倦怠感や体力低下などの全身症状を改善する漢方薬もあります。難病の多発性血管炎では免疫力低下等も疑われるため、免疫力の維持向上他、血液をサラサラに浄化したり、血管をしなやかに補強するような栄養成分の補充も重要ではないでしょうか?膠原病対策の漢方処方などもありますので、多発性血管炎でお悩みの方は、私どもにご相談ください。
中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
■経歴
■担当
■自己紹介
■趣味
■尊敬する人
■性格の自己分析
■お客様と話していて、どんな瞬間がうれしい?
「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
■和漢方について
■弊社にお問い合わせくださるお客様へ
初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
患者様に、現在の病院での治療経過を踏まえた上での最適解、最適なご提案をさせて頂いています。 弊社スタッフも成長し、まだ若いですが、しっかり人間的成長もしています。 どうぞご安心してお問い合わせください。 全国から多数のご相談を頂きますのでお待たせすることもあります。 そのため、必ずご予約をお願いいたします。
■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html
■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書
■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。
■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」