肺結核の原因と対策、漢方薬などでの治療法
肺結核の原因と対策、漢方薬などでの改善法を漢方薬剤師が解説します。

◆肺結核とは
結核菌という細菌によって引き起こされる感染症を結核といいます。結核菌は、体の中のあらゆる臓器に感染する可能性がありますが、その中でも、肺や気管支に感染する肺結核が全体の90%と大部分を占めています。
肺結核は、治療しなければ死亡率の高い病気で、1950年代には、結核による死亡者が年間10万人を超えるなど、日本の死亡原因の第一位となっていました。しかし、現在では、健康診断や予防接種、治療薬の普及により死亡者数は減少し、ほとんどの患者で治癒が期待できるようになりました。

◆肺結核の原因
結核の感染経路は、飛沫感染です。結核に感染した患者の咳や会話とともに飛散する結核菌を含んだ唾液は、すぐに乾燥して直径10μm以下の小さな浮遊物となり空気中を漂います。この浮遊物を吸い込むことで、ひとからひとへと感染していくのです。
初めて結核に感染した人のうち、約10%は、感染後1年以内に発病する一次結核症か、数年から数十年の期間がたってから発病する二次結核症となります。
一次結核症は、結核に対する免疫のない人に発病するため、特に若年者で発病しやすくなっています。また、二次結核症は老化や糖尿病、HIV感染や抗がん剤や免疫抑制剤の使用により免疫力が低下することにより起こります。一方で、感染者の90%は、一生を終えるまで発病しません。

◆肺結核で気をつけること
結核は治療しなければ5年以内に50%が死亡する予後が非常に悪い病気です。しかし、適切な化学療法をおこなえば、ほとんどの患者で発病を抑えることができるため、結核を疑う症状があれば、早めに受診し、胸部エックス線検査や、CT検査、結核菌検査で結核の診断を行う必要があります。
結核の症状には、咳や痰のほか、体のだるさや発熱、体重減少などがあります。特に、2週間以上咳が続く場合や、血痰が出る場合には、結核を疑い検査が必要です。
結核と診断されたら、4種類の抗結核薬を6か月間持続して服用します。途中で服用をやめてしまうと薬剤耐性結核となり、薬が効かなくなってしまうため、途中で服用をやめずに治療終了まで毎日続ける必要があります。

◆肺結核と漢方薬
肺結核では、抗結核薬の服用が必須ですが、漢方と併用することで、咳や倦怠感などの症状を改善したり、免疫を高めて症状の悪化を防いだりすることができます。
発汗や悪寒、頭痛などの症状があり、熱を伴う場合には、炎症や熱を鎮め、肺への負担を減らし、体力を回復させる漢方が使用できます。
腹部の苦しみや食欲不振、倦怠感がある場合には、消炎や解熱効果のほか、消化吸収を強め、全身の機能や抵抗力を高める漢方もあります。
結核患者さんと漢方という発想は中々ないと思いますが、ご家族に結核患者さんはおられる場合は、免疫向上の漢方薬などで予防もありです。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
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「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
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初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
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■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
