尿失禁の対策と症状、治療法、予防、漢方薬による改善法
高齢者になると尿失禁や尿漏れ、頻尿などの排尿の症状が出てきます。
その症状の改善の対策と漢方薬での治し方を漢方薬剤師が解説します。

◆尿失禁とは
尿失禁とは、自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことです。
尿漏れともいいます。実際に悩んでおられる高齢者の女性患者さんは非常に多いといわれていますが、恥ずかしく感じて医療機関へ相談できなかったり、外出を控えてしまう方が多くおられます。しかし、実際はとても多くの方が抱える症状ですので恥ずかしがらずに相談されることが治療への第一歩となります。
◆尿失禁の種類と説明
尿失禁はいくつかの種類に分ける事ができます。
・腹圧性尿失禁
・切迫性尿失禁
・溢流性尿失禁
・機能性尿失禁

◆腹圧性尿失禁
骨盤底筋群という排尿に関係する骨盤の底の部分の筋肉が緩む事によって起こります。筋肉が緩む原因としては加齢や出産などがあります。
急に立ち上がった時、くしゃみをした時、重い荷物を持ち上げた時など、お腹に力を入れる動作をした時に尿失禁してしまいます。治療は、骨盤底筋体操で骨盤底筋群を鍛えることや、手術療法があります。
漢方的に考えると腎虚なので腎虚の漢方薬がいいでしょう。

◆切迫性尿失禁
突然に強い尿意を感じ、トイレに間に合わずに漏れてしまうタイプの尿失禁です。膀胱が自分の意に反して収縮することが原因です。脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)により脳からの指令が上手くいかない場合や、膀胱炎や前立せん肥大症も原因になりますが、多くの場合原因がわからず、こういったものをまとめて過活動性膀胱と呼んでいます。 胱の収縮を抑える高コリン薬の内服などの治療が行われます。
神経の伝達不足が考えられるので神経伝達物質の補充や、神経細胞の修復が重要です。

◆溢流性尿失禁
1回の排尿で尿ができらずに、尿意はないけれどが少しずつ溢れて漏れてしまうタイプの尿失禁です。このタイプでは、最初に尿が出にくい状態(排尿障害)が前提となります。前立腺肥大症や膀胱がんが原因となります。治療は、前提となっている排尿障害の治療をまず行います。 漢方薬的に考えるとこのタイプも腎虚の漢方薬が適応します。

◆機能性尿失禁
排尿機能には問題がないものの、認知症や運動機能低下のために起こる尿失禁です。歩行障害があってトイレに行くまでに間に合わず失禁してしまうなどが挙げられます。 この場合は血行不良による問題ですので、血行を改善するような漢方の処方が有用です。

◆尿失禁の漢方薬での治し方
漢方薬の中にも尿漏れに効果が期待できるお薬がいくつかあります。漢方では、尿漏れを起こす背景として腎虚、水毒、お血など様々な要因が考えられます。
まずその人ごとに抱えている原因をさぐり、それを改善していくという治療になります。腎虚、冷え、血行不良の改善が中心になります。
八味地黄丸などが代表ですが、効果を感じられない場合は、漢方薬剤師などの専門家にご相談されてください。そちらの方が確実です。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
■経歴
■担当
■自己紹介
■趣味
■尊敬する人
■性格の自己分析
■お客様と話していて、どんな瞬間がうれしい?
「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
■和漢方について
■弊社にお問い合わせくださるお客様へ
初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
患者様に、現在の病院での治療経過を踏まえた上での最適解、最適なご提案をさせて頂いています。 弊社スタッフも成長し、まだ若いですが、しっかり人間的成長もしています。 どうぞご安心してお問い合わせください。 全国から多数のご相談を頂きますのでお待たせすることもあります。 そのため、必ずご予約をお願いいたします。
■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
