肺気腫や慢性気管支炎の原因と対策、漢方薬など
上手に付き合っていくしかない肺気腫や慢性気管支炎の原因と対策、注意点、漢方薬などを
漢方薬剤師が解説します。

◆肺気腫とは
肺は、口や鼻から取り入れた酸素を全身へと送る役割をしており、ひとが生きていくうえで欠かせない重要な器官です。
肺には、肺胞と呼ばれる小さな部屋が約30億個も存在しており、そのひとつひとつに毛細血管がめぐっています。
口や鼻から取り入れた酸素は、気管支を通って肺胞まで到達します。そこで、毛細血管中にある二酸化炭素と酸素のガス交換が行われ、酸素は全身へと運ばれるのです。
しかし、長い年月をかけて肺が有害物質にさらされると、肺胞の壁が壊されてしまいます。すると、壊れた部分から肺胞同志がくっつき、肺胞の数がどんどん減ってしまいます。
また、ひとつひとつの肺胞が大きくなることで、空洞が増え、肺が伸びきった風船のように膨らんでしまうのです。
そうすると、肺は酸素と二酸化炭素のガス交換がうまくできなくなるため、当然呼吸に影響が出ます。このような病態を、肺気腫といいます。慢性気管支炎も同様な症状です。
肺気腫は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)と同じ意味で使用されています。
一度壊れた肺組織をもとに戻すことは非常に困難なので残された肺の組織をうまく利用していくしかありません。

◆肺気腫の原因
なぜ、肺胞が壊されてしまうのか。その原因ははっきりとは分かっていません。しかし、肺気腫の原因として最も多いのは、喫煙です。肺気腫患者の約90%は喫煙患者ともいわれており、喫煙は、確実に肺気腫となるリスクを上昇させます。
喫煙をしているからといって、すぐに肺気腫になるわけではありません。肺胞の破壊は長い年月をかけて起こります。そのため、喫煙の影響で肺気腫になるには、20年から30年のギャップがあります。
しかし近年、PM2.5 などの大気汚染も関係が疑われています。 また慢性気管支炎とも関係が深いので、そういう有害物質を肺から排除する免疫力の低下も原因ではないでしょうか?

◆肺気腫で気をつけること
肺気腫になると、肺が通常の働きをすることができなくなります。すると、ちょっとした運動をしただけでも、息があがりやすくなります。また、痰や咳も特徴的な症状です。
これは慢性気管支炎も同様です。
これらの症状は、いつから始まったのかわからないくらい少しずつ、ゆっくりと現れ、徐々に体はむしばまれます。ひどくなると、うまく酸素を取り入れることができないため、酸素ボンベを使う必要も出てきます。
肺胞の破壊は、一度起こると治すことができないため、肺気腫の根本的な治療法はありません。肺気腫と診断されたら、それ以上ひどくならないように対処を行うしかないのです。
喫煙者の場合は、まずは禁煙が必要です。また、去痰薬で気管支をきれいにしたり、気管支を拡張する薬を使って呼吸を楽にしたりします。

◆肺気腫と漢方
肺を潤すことでの熱を冷ましたり、痰を潤すことで痰を出しやすくしたりすることで、肺気腫による咳や痰を改善する漢方薬があります。 また、血痰や吐血がみられる場合には、止血作用のある漢方を使用することもできます。
然しながら根底にあるのは身体の冷えと血行不良、免疫力の低下があると思われます。
そちらの方を中心に漢方薬を対処していく方が、上記の漢方での対処療法ではなく、根本治療になってくると思います。肺気腫や慢性気管支炎の漢方薬に関しては漢方薬に詳しい漢方薬剤師などにお尋ねください。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
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「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
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初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
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■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
