現代医療と漢方の考え方について

帯状疱疹(後遺症神経痛)の原因

老化や病後など、免疫力が低下したときに起きやすいのが帯状疱疹です。子どもの頃に感染した水ぼうそうのウイルスが治った後でも、体内を走る神経の奥底に潜伏します。ます。神経細胞と一体化するので免疫細胞から逃れるのです。
 
そしてストレスや疲労、老化、免疫力の低下等で、ウイルスに対する防御機能である免疫力が低下すると、神経を食い荒らしながら活動を始めます。その時のダメージが長引いてしまうことで、神経痛の症状が残ることもあります(帯状疱疹後神経痛)。
 
帯状疱疹が激しい場合は顔面や眼の中にも出ますので、注意が必要です。抗ウイルス剤で対処しますが、ウイルスに対する免疫力を向上させないと再発しやすく、長引く可能性が高くなります。

帯状疱疹後神経痛の症状 

原因となるウイルスは神経に取り付くので、多くは体の片側の神経に沿う形で

  • 水ぶくれを伴う発疹
  • ビリビリとした痛み
  • かゆみ が主な症状として出てきます。 

約半数の患者さまは肩~胸~腰までの身体上部に発症しますが、三叉神経が通る顔面や目の周りにも発症する場合もあります。

帯状疱疹での受診のタイミング

帯状疱疹の治療はスピードが勝負と言われます。ウイルスによるダメージが少ないうちに抗ウイルス薬の服用や点滴などの治療を行うと、後遺症もほとんど残らず、綺麗に治るという方は多いです。 
『発症後48時間以内』に治療を行うのが理想とされているので、下記に上げるような症状が出てきたらできるだけ早めに内科か、発疹が出てきていたら皮膚科を受診しましょう。
 

  • 体の片側だけがぴりぴり痛む
  • 心当たりのない強いかゆみが急に出てきた(顔・体)
  • 普段頭痛はしないのに急に強い痛みが続いている
  • 胸から背中にかけて赤くなっている

 
そして普段から免疫力が低下しないように気をつけることです。

帯状疱疹は他人にうつる?

帯状疱疹や後遺症の神経痛は他人に感染することはありません。ただし、元が水ぼうそうのウイルスのため、まだ水ぼうそうになったことがない乳幼児などには水ぼうそうとして感染する可能性があります。

大人も『水ぼうそうワクチン』で帯状疱疹の予防を

2016年から、帯状疱疹の予防として水ぼうそうに対する「水痘ワクチン」を接種することが認められました。子供の頃にワクチンを打っていても、年月と共にその効力は弱まっていきます。そこで、免疫力が徐々に下がっていく50歳以上から再度ワクチンを打つことで、ウイルスに対する免疫を再度高めることができます。
 
自費診療ですので6000円~1万円程度の費用が掛かりますが、予防によって重症化を防ぐことでつらい神経痛に発展する可能性を格段に低くできます。
 


参考リンク

https://www2.khsc.or.jp/info/dtl.php?ID=2087(高知医療センター)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/allarticles/surveillance/2433-iasr/related-articles/related-articles-462/8236-462r08.html (国立感染症研究所)


帯状疱疹後神経痛はなぜ長引くのか

発疹が治まっても神経痛が続いてしまう要因は、大きく分けて2つあります。
 

  1. 発症から治療開始までにかかった時間の長さ
  2. ダメージを受けた神経細胞を生まれ変わらせる力の低下

 
予防や前兆症状を把握してなるべくダメージを軽くすること、また発症後は加齢やストレスによって低下する免疫力や新陳代謝をできるだけ高く保つように体の中を整え、痛みを起こしている細胞を早く生まれ変わらせることが大切です。
 
そのために神経節を修復するようなビタミンB12などの栄養素や、神経節に対する漢方薬などもあり、早めに回復を目指すことができます。
 
次ページでは、具体的な治療法や生活習慣について解説いたします。

帯状発疹の闘病時の気力、食欲、体力、免疫力の確保の方法を知りたい方

 
 

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