掌蹠膿疱症の原因と漢方薬での治療と対処法、漢方薬による改善法
なかなか皮膚科でも苦戦する掌蹠膿疱症の原因と漢方薬での治療法を漢方薬剤師が解説します。

◆掌蹠膿疱症とは
掌蹠膿疱症とは、手のひらや足の裏に膿を持った小さな水疱(膿疱)が多数出現する病気です。
最初は小さな水ぶくれ(水疱)が出来て、それが膿を持ち膿疱に変化します。その後、かさぶたになってはがれ落ちます。慢性的に経過する病気ですので、だんだんと、これらの色々な時期の皮疹が混じった状態になります。痒みや痛みを伴うこともあります。膝や肘などに紅い皮疹ができることもあります。
膿を持っていますが、これは免疫反応によるものであり、細菌感染ではありませんので、他人に移ることはありません。

◆掌蹠膿疱症の原因
扁桃腺炎や蓄膿症、中耳炎、虫歯、歯周囲炎などの症状が出ている皮膚とは離れた場所の細菌による慢性の感染病巣が原因になることがあり、扁桃摘出や歯科治療により皮膚症状が改善することがあります。
その他、金属アレルギーとの関与が指摘されており、歯科金属の除去により皮膚症状が改善する方もいます。
また、喫煙者に多く発症することが知られており、発症者の80%が喫煙者であるとも言われています。
しかし、現代医学では明確な原因は不明で、上記のような関連のある要因も見受けられない患者さんのほうが多くいます。
然しながら扁桃腺摘出や歯科治療による改善もあるので病巣感染が原因の可能性が高いと思われます。
https://www.kansennet.jp/ppp/disease/etiology.html

◆掌蹠膿疱症患者さんがかかる皮膚以外の症状
1~3割の患者さんに骨や関節の症状が出る事があります。胸骨、鎖骨、肋軟骨の結合部(胸の上のあたり)の痛みや腫れといった症状が最も多く、首や腰に痛みがでることもあります。

◆掌蹠膿疱症の治療
関係がありそうな慢性炎症巣や歯科金属があれば、既に述べたように扁桃摘出や歯科での金属除去など悪化要因の除去を行います。
その他には、ステロイド軟膏やビタミンD3軟膏、紫外線療法や短期間のビタミンA誘導体やビオチンなどの薬の内服を行うこともあります。中には自然に治ってしまう方もいます。 病巣感染が考えられる場合はBスポット療法などもいいと思います。

◆掌蹠膿疱症の漢方薬
治療に時間がかかる慢性の疾患で、なかなか完治せず悩んでいる方も多いのが現状ですが、漢方が効果を示す患者さんもいます。
ビオチンが効果を出すことや病巣感染など免疫力の低下によるものがあるので、まずは乳酸菌製剤などで腸内環境を整え、免疫力を高めることは最低限したほうがいいでしょう。 病巣感染学会などに加盟している歯科にも相談し、銀歯があればセラミックに変えたり、歯肉炎の治療などもされた上、その他、排膿の漢方薬の荊芥連翹湯などを薬用人参などと併用するといいと思います。
歯科領域の病巣感染学会のHPはこちらです。
https://jfir.jp/dental-disease/
漢方薬での治療は掌蹠膿疱症など皮膚領域に強い漢方薬剤師などのの専門家にご相談ください。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
■経歴
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■お客様と話していて、どんな瞬間がうれしい?
「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
■和漢方について
■弊社にお問い合わせくださるお客様へ
初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
患者様に、現在の病院での治療経過を踏まえた上での最適解、最適なご提案をさせて頂いています。 弊社スタッフも成長し、まだ若いですが、しっかり人間的成長もしています。 どうぞご安心してお問い合わせください。 全国から多数のご相談を頂きますのでお待たせすることもあります。 そのため、必ずご予約をお願いいたします。
■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
