多発性神経炎の原因、対策、漢方薬治療
多発性神経炎、神経痛の原因と対策と多発性神経炎、神経痛の漢方薬での治療法を漢方薬剤師が解説します。

◆多発性神経炎とは
手先がしびれる、足先がぴりぴりするなど、何らかの原因で末梢の神経が障害を受けることを神経炎といいます。この神経炎が、二つ以上の神経で同時に起こる症状のことを多発性神経炎と呼びます。
多発性神経炎では、左右対称に手先や足先の神経が障害を受けます。そして、神経の障害は徐々に末梢から体の中心に向かって進行していきます。そのため、神経炎をほうっておくと、手首や足首と徐々に神経炎の範囲は広がっていき、次第に、物を持ったり、歩いたりすることに支障がでるようになります。

◆多発性神経炎の原因
神経に障害が起こる原因は、全身性の疾患が最も多く、そのほか感染や薬物中毒など以下に示す様々なものがあります。
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全身疾患
糖尿病や悪性腫瘍、膠原病などの全身疾患が原因となります。この中でも、糖尿病は、多発性神経炎を引き起こす原因として、最も多い疾患です。
高血糖が続くと、ソルビトールという代謝物質が末梢神経に蓄積し、また、末梢の毛細血管の血流が悪くなり末梢の神経に酸素や栄養素を送ることができなくなるため、神経を障害すると考えられています。
また、悪性腫瘍では、がん細胞が直接末梢神経を侵害したり、悪性腫瘍が産出する毒素が神経を障害したりすることで神経炎が起こります。
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感染症
ジフテリアやらい菌などによる細菌感染でも多発性神経炎は起こります。
神経細胞を破壊してしまうからです。
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ビタミン不足、栄養障害
ビタミンBは、神経の生成や修復、また神経が正常に働くのに重要な物質です。しかし、重度の妊娠悪阻などビタミンの摂取できなかったり、腸疾患などでビタミンの吸収がうまくできなかったりして、体内のビタミンB類が不足すると、神経の働きが阻害されて多発性神経炎となります。 そのため治療にビタミン剤も良く使用されます。
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薬物中毒
ヒ素や鉛などの薬物中毒では、有害物質が直接神経の働きを阻害することで多発性神経炎が引き起こされます。

◆多発性神経炎かもと思ったら
まずは多発性神経炎の原因となる疾患を治療する必要があります。糖尿病が原因の場合は、血糖値を下げ、血液をサラサラとなるような糖尿病の治療をします。
感染が原因の場合は、抗生剤を投与して感染の治療をするべきです。
薬物中毒が原因の場合は体内から薬物の除去を行うなど、根本的に多発性神経炎の原因となる疾患をコントロールしていくことで、多発性神経炎の完治を目指していきます。
しかし、疾患の治療には時間がかかったり、完治できなかったりするため、多発性神経炎の症状を緩和するために対処療法も行われます。
理学療法や作業療法を行い、筋肉の硬直を軽減させ、拘縮を予防します。また、薬物療法では、痛み止めやしびれ止めを服用し、神経が障害を受けた痛みやしびれを改善します。

◆陰嚢水腫の手術以外に漢方薬で完治した例もあります。
1歳までに9割が自然治癒しますが、残りの1割には症状が残ります。手術ができる用意なるには3歳ぐらいから可能ですが、体質によっては幼稚園や小学校入学前に手術を行うことがあります。その間、自分の性器が他人と違うということがトラウマになる可能性があることから漢方薬を用いる事があります。(注射器で水を抜くのは前述のように治療としては適していません。)
治療に使われる漢方薬には水のめぐりをよくして、陰嚢水腫を小さくするものがあります。この場合には腹腔突起が完全に閉まるわけではないので、再発することがあります。
もう一つの漢方薬はお腹の筋肉を引き締めて、穴を自力で閉じてしまうという方法です。これは症例によっては完治する可能性がありますが、一般化されているわけではありません。(「漢方治療が奏効した小児印欧水腫の一症例」日東医誌 59(4)647、2008、と奏功したことが1例だけで文献になっています。)
記載した文献は以下のアドレスに載っています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed/59/4/59_4_647/_pdf
その他陰嚢水腫の原因が分かった場合には、それに対応する漢方薬なども検討したほうがいいでしょう。 抗炎症や腎虚系、水分排出系の漢方薬が適しています。
詳しくは漢方薬に詳しい漢方薬剤師などの専門家にご相談ください。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
■経歴
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■自己紹介
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■性格の自己分析
■お客様と話していて、どんな瞬間がうれしい?
「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
■和漢方について
■弊社にお問い合わせくださるお客様へ
初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
患者様に、現在の病院での治療経過を踏まえた上での最適解、最適なご提案をさせて頂いています。 弊社スタッフも成長し、まだ若いですが、しっかり人間的成長もしています。 どうぞご安心してお問い合わせください。 全国から多数のご相談を頂きますのでお待たせすることもあります。 そのため、必ずご予約をお願いいたします。
■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
