悪性関節リウマチの漢方薬での治療方針に関する解説
悪性関節リウマチの漢方薬での改善の仕方、治療の考え方を漢方薬剤師が説明します。

◆悪性関節リウマチとは
リウマトイド血管炎とも呼ばれ、国の難病にも指定されている病気です。
関節リウマチに、血管炎などの関節以外の症状を認め、治りにくく重篤な病状を伴う場合に、悪性関節リウマチと言われます。
関節リウマチの患者さんのうち、0.6%程の人が悪性関節リウマチであると言われています。最も多く診断されている年齢は60歳代で、関節リウマチよりもやや高齢の方に多いようです。

◆悪性関節リウマチの原因
国の難病に指定されていますので、明確な病因はまだ確定されていません。
ただし、体質や遺伝、免疫の異常などが原因である可能性が示唆されています。ただし漢方的な考えから言えば、血の滞りによる「お血」と考えられます。そのために血流不全によりリウマチの各症状が出るのです。

◆悪性関節リウマチの症状
既存の関節リウマチで起こっている関節症状の他に、発熱、体重低下、筋力低下、筋痛、皮膚症状(紫の斑点)、消化管出血、間質性肺炎、胸膜炎、神経炎、上強膜炎(白目の炎症)を主症状とする全身血管炎型と、皮膚の潰瘍、手足の先端の壊死などを主症状とする抹消動脈炎型があります。

◆悪性関節リウマチの治療法
ステロイド、疾患修飾性抗リウマチ薬(メトトレキサートなど)、生物学的製剤、免疫抑制剤、などの免疫系に働きかけるお薬や、抗凝固剤、また血管内にある免疫に関与する物質を除去するために血漿交換といって、血液を体外に出して機械で不要な物質を取り除きまた身体に戻す、という治療が行われることもあります。

◆悪性関節リウマチと漢方
残念ながら、悪性関節リウマチに特定の通常の漢方薬が効果があるという医学的な臨床試験を経てのエビデンス(証拠)はないのが実情です。 しかしながら血液の滞りによる血管の炎症と血行不良の結果なので、それに対応する生薬の組み合わせの結果、改善例も良く見られます。
また悪性関節リウマチの患者さんへの日常生活のアドバイスとして、バランスのとれた食事、疲労を避ける、禁煙する、といった基本的な生活指導がなされていることから、身体全体の状態を整える漢方薬が、体調全体を整えるという意味ではプラスに働く可能性はありますので、漢方薬を希望する方は、必ず悪性関節リウマチの主治医に漢方薬を内服しても良いかどうか確認をしてから内服するようにしましょう。
悪性関節リウマチは沢山のお薬を使いますので、飲み合わせの問題やその副作用などの確認、今の病状で漢方薬を内服することが可能か、主治医に許可をとってください。
許可が出たら悪性関節リウマチの原因だと考えられる血液の滞りによる血管の炎症と血行不良の結果なので、それに対応する生薬の組み合わせに詳しい漢方薬剤師などの専門家にお尋ねください。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
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■担当
■自己紹介
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■性格の自己分析
■お客様と話していて、どんな瞬間がうれしい?
「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
■和漢方について
■弊社にお問い合わせくださるお客様へ
初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
患者様に、現在の病院での治療経過を踏まえた上での最適解、最適なご提案をさせて頂いています。 弊社スタッフも成長し、まだ若いですが、しっかり人間的成長もしています。 どうぞご安心してお問い合わせください。 全国から多数のご相談を頂きますのでお待たせすることもあります。 そのため、必ずご予約をお願いいたします。
■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
