多発性筋炎・膠原病の原因と対策、漢方薬治療について
多発性筋炎・膠原病の原因と対策、漢方薬治療についてを漢方薬剤師が解説します。

◆多発性筋炎(膠原病)とは
全身の血管や皮膚、筋肉や関節などに炎症が起こる病気のことをまとめて膠原病といいます。
多発性筋炎は膠原病のひとつで、筋肉に炎症や変性などの障害が起こる病気です。筋肉の障害は、手足の筋肉や咽頭の筋肉に多く見られ、徐々に進行していきます。
障害が進行すると、筋肉に力が入らなくなったり、筋肉に痛みを生じたりするほか、悪化すると筋肉の萎縮も見られます。特に、飲み込みにかかわる筋肉が障害を受けると、誤嚥や窒息が起こり命にかかわることもあるため、注意が必要です。
筋肉以外にも症状は見られ、発熱や倦怠感のほか、疲れやすかったり、食欲が落ちたりします。また、間質性肺炎や不整脈、心不全などの心疾患、悪性腫瘍などの合併症を同時に引き起こすこともあります。

◆多発性筋炎の原因
多発性筋炎は、自己免疫の異常が原因で引き起こされる自己免疫性疾患であると考えられています。
自己免疫性疾患とは、体内の免疫システムが何らかの原因で自分の臓器を異物であるとみなし、抗体を生成し、攻撃してしまう病態のことです。
体内で作られた抗体が筋肉を攻撃することで、筋肉が障害を受け、多発性筋炎が引き起こされてしまうのです。
また、抗体が自分の肺を攻撃し、傷つけてしまうと間質性肺炎が起こり、心臓を攻撃すると心不全を引き起こすため、様々な臓器への合併症も起こりやすくなります。
そのため免疫の調整を考えることが重要です。

◆多発性筋炎(膠原病)で気をつけること
多発性筋炎を発症した直後の急性期は、安静にしてなるべく筋肉に負担をかけないように過ごす必要があります。特に、温湿布は、筋肉の痛みに効果的と言われています。
おそらく血行を良くするからです。
急性期が過ぎたあとは、筋力の回復や関節が凝り固まってしまうのを予防するために、理学療法やリハビリを行う必要がありますが、薬物療法後、血液検査で筋力が回復しているのを確認してから行っていく必要があります。
治療は、薬物療法が主になります。自己免疫を抑制するため、免疫を抑える副腎皮質ホルモンが使用されます。効果がない場合は、免疫抑制剤を服用します。 しかしながら感染症が起こりやすいなどの副作用を起こしやすくなります。
多発性筋炎は、高確率で悪性腫瘍を同時に引き起こすことが知られています。
悪性腫瘍は、治療開始後にも発症することがあるため、治療開始時と、その後二年間は、悪性腫瘍の有無を定期的にしっかりと確認していきましょう。

◆漢方と多発性筋炎
筋肉が熱感をもって腫れていたり、炎症を起こしたりしている際に、めぐりが悪くなりたまっている余分な水や熱を抜き取ることで、痛みや腫れを改善する漢方薬があります。
体力が中等度あり、むくみや口喝がある場合に使われます。病気の初期に使用するほうが、効果出やすいと言われています。
いずれにしても、炎症を鎮め、血行を良くし、免疫力を調整していくには漢方薬がいいでしょう。 しかしながらそのような事に詳しい漢方薬剤師などの専門家を探す必要があります。
膠原病などでお悩みになられていたら、ぜひ問い合わせください。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
■経歴
■担当
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■性格の自己分析
■お客様と話していて、どんな瞬間がうれしい?
「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
■和漢方について
■弊社にお問い合わせくださるお客様へ
初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
患者様に、現在の病院での治療経過を踏まえた上での最適解、最適なご提案をさせて頂いています。 弊社スタッフも成長し、まだ若いですが、しっかり人間的成長もしています。 どうぞご安心してお問い合わせください。 全国から多数のご相談を頂きますのでお待たせすることもあります。 そのため、必ずご予約をお願いいたします。
■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
