ギラン・バレー症候群、筋委縮性側索硬化症、重症筋無力症などの
漢方薬での対策に関する解説
ギラン・バレー症候群、筋委縮性側索硬化症、重症筋無力症などの味覚障害の原因と
漢方薬での対策について漢方薬剤師が解説します。

◆足に力が入らない原因
突然足に力が入らなくなったら、怖いですよね。
どんな原因が考えられるかみていきましょう。足に力が入らなくなる原因として、①脳・神経の病気、②筋肉の病気、③それ以外の病気、にわけてみていきましょう。

◆足に力が入らなくなる病名
・脳卒中
脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血により突然足に力が入らなくなることがあります。それは神経障害です。
・ギランバレー症候群
時々有名人が罹患してニュースになったりしています。細菌やウィルスの感染が誘因となって、風邪のような症状が起こったその1~3週間後に、主に運動神経が障害されます。手足が動かない、痺れる、しゃべりにくいといった症状の他に、重篤になると呼吸すらできなくなり、集中治療室(ICU)での厳格な管理が必要となります。外敵から身を守ってくれる免疫の働きが、末梢神経を攻撃してしまう自己免疫疾患です。そのため免疫力の調整が必要ではないでしょうか?
・重症筋無力症
抹消神経と筋肉のつなぎ目において、刺激の伝達が上手くいかなくなる病気です。自己免疫の機序で、筋肉側の受容体にくっつく自己抗体が産生されることで発病します。全身の筋力低下、疲れやすい、瞼が下がる(眼瞼下垂)、物が二重に見える(複視)などが起こります。治療法として抗コリンエステラーゼ剤や、胸腺摘出、免疫抑制剤などの使われます。
・ALS(筋委縮性側索硬化症)
脳からの刺激を筋肉に伝える運動ニューロンが障害される病気で、筋肉を動かそうとする信号が伝わらなくなるため、四肢が動かしにくい、筋力低下などの症状が起こります。四肢だけでなく、飲み込み、呼吸をつかさどる筋力も低下するため、数年の経過で病気が進行し最終的には自分で呼吸ができなくなってしまう、重篤な疾患です。リルテックやラジカットなどの治療薬がありますが、なかなか困難です。
ニューロンを元気にするように栄養状態や血流状態、神経細胞の状態を改善すればいいのではないでしょうか?
上記のものは、皆さんも耳にしたことがあるような比較的有名な病気ですが、このほかにも、たくさんの脳や神経の病気があります。しかし、それを記載していてはこの記事内では収まりませんので、有名なものを数個あげさせて頂きました。
・脊髄が圧迫される疾患
変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、腰椎症、腰椎椎間板ヘルニア、頸部脊柱管狭窄症、腰部脊柱管狭窄症、脊髄腫瘍などの脊髄を圧迫する疾患が原因で足に力が入らなくなることがあります。最初はしびれや軽度の筋力低下などから始まり、その症状が徐々に強くなる場合と、軽度な症状がある状態で、交通事故などで急激に強い外力を受けて一気に圧迫が強くなり、症状が急激に悪化する事があります。急に圧迫が強くなり脊髄が急激に損傷した場合は緊急の治療が必要になります。

◆筋肉の病気
・多発筋炎/皮膚筋炎
膠原病の1種です。多発筋炎は筋肉に炎症が起こり筋力低下などの症状が起こりますが、皮膚筋炎は皮膚にも症状が出現します。この病気の始まり方は様々で、数か月の経過で徐々に近位筋(胴体に近い部分の四肢の筋肉)の筋力低下がおこる事が多いですが、発病後数週間のうちに歩行が困難になり、呼吸困難にまで陥る急性型から、数年にわたってゆっくりと進行する慢性型まで多岐に渡っています。関節痛や発熱などの全身症状を伴う事もあります。
これら以外にも足に力がはいらなくなる筋疾患は多数ありますが、紹介しきれないためこのあたりにしておきます。

◆それ以外の病気
・過換気症候群
精神的ストレスや過度な身体への負荷により過換気症候群がおこると、四肢のしびれや、四肢に力が入らないという症状が起こります。
・低カリウム血症
筋肉を動かす際にはカリウムが非常に重要な働きをしますが、下痢・嘔吐、著しい偏食、拒食症、薬の副作用などで血中のカリウムが低下すると、四肢に力が入らないという症状が出現します。
・遺伝性周期性四肢麻痺
発作性の筋肉の脱力・麻痺を繰り返す遺伝性疾患で国の難病にも指定されています。脱力発作の際に高カリウム血症になっている場合と、低カリウム血症になっている場合とがあります。
・うつ病
うつ病の症状として、身体がだるくて起き上がれない、力が入らないという症状が起こることがあります。
・慢性疲労症候群
身体を動かせないほどの強い疲労が6か月以上の長期にわたって続く病気です。微熱、喉の痛み絵、疲労感、筋肉痛、睡眠障害(不眠や過眠)などの症状があります。ウィルス感染が誘因である可能性や脳内の伝達物質の異常であるなどの仮説はありますが、原因や治療法は未だ確立したものはありません。
しかし私の患者さんで現在改善している例もありますので、希望はあります。

◆漢方との関係
足に力が入らない原因については、ここでは紹介しきれないほどの沢山の様々な病気が考えられますので、重篤な病気ではないかどうかの確認のため病院で診察を受けてください。
特に西洋医学での原因がなく、下肢の衰えによるものであると診断された場合は、下肢の衰えに効果のある漢方薬が効く場合があります。
東洋医学では腎虚、お血、水毒、気虚という状態において、下肢の浮腫みやだるさ、疲労の症状が出る事があり、それぞれの体質を改善する漢方薬があります。
私は個人的には、まず食生活の見直し、ミネラルやアミノ酸の補給、腸内環境の改善、血行を促進し、代謝を上げる。神経細胞の修復などで対応可能と考えています。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
■経歴
■担当
■自己紹介
■趣味
■尊敬する人
■性格の自己分析
■お客様と話していて、どんな瞬間がうれしい?
「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
■和漢方について
■弊社にお問い合わせくださるお客様へ
初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
患者様に、現在の病院での治療経過を踏まえた上での最適解、最適なご提案をさせて頂いています。 弊社スタッフも成長し、まだ若いですが、しっかり人間的成長もしています。 どうぞご安心してお問い合わせください。 全国から多数のご相談を頂きますのでお待たせすることもあります。 そのため、必ずご予約をお願いいたします。
■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
