月経過多症の原因と対策、漢方薬などでの治療法
月経過多症と出血が多いなどの原因と対策、予防法、漢方薬などでの改善法を
漢方薬剤師が解説します。

◆月経過多症とは
月経の量が異常に多い状態を、月経過多症といいます。1回の月経での血量は平均50-60mLと言われていますが、日本産婦人科学会では、血量が150mLを超える場合は月経過多症であると定義しています。しかし、実際に月経量を測定することは現実的ではありません。
そこで、以下の項目が月経過多症の診断の目安とされます。
・普通のナプキンが1時間ももたない。
・経血に大きなレバー状の塊が多く混ざっている。
・月経が8日以上持続する。
これらの項目に当てはまり、また、月経量が多いことで、貧血などの症状が出たり、精神的に苦痛を感じたりすることで普段の生活に支障が出る場合、月経過多症と診断されます。

◆月経過多症の原因
月経過多症の原因には、原因となる疾患がはっきりしている器質性月経過多症と、原因となる疾患のない機能性月経過多症があります。
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器質性月経過多症
子宮筋腫や子宮腺筋症、内膜ポリープなどの良性の婦人科疾患のほか、子宮頸がんや子宮体がんなどの悪性疾患が原因となります。これらは、30代以上の女性に起こりやすい疾患です。
また、血液凝固障害などの内科的疾患が要因となる場合もあり、18歳までの若年者に多くみられます。
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機能性月経過多症
無排卵周期や黄体機能不全により出血が破たんし、月経が過多になる場合があります。若年者や、卵巣機能の低下した閉経近くの者によくみられ、ホルモンバランスの乱れが要因となります。

◆月経過多症で気をつけること
月経過多症で多量の出血が続くと貧血となり、めまいや息切れなど生活に影響を与えます。また、重大な病気が隠れている可能性もあるため、月経過多症の診断の目安にあてはまる場合、婦人科を受診する必要があります。
器質性の疾患がある場合は、原因となる疾患を外科的治療で取り除く根本的な治療を行います。
機能性月経過多症が疑われる場合は、ホルモン異常を調べるため、基礎体温測定やホルモン検査が有効です。ホルモン異常がみられる場合、ホルモン剤の服用が有効となる場合があります。また、漢方薬は、血のめぐりをととのえ月経過多を改善するのに非常に有効です。

◆月経過多症と漢方薬
月経過多症に対して、患者の状態に応じて様々な漢方薬が使用できます。
からだの冷えが強い方には、血液を作り、からだをあたためることで冷えを改善し、月経過多を改善する漢方薬があります。
疲れやすく、食欲がない、風邪をひきやすい症状があると、血液が漏れやすく月経量が多くなっている可能性があります。その場合は、血管を強くし、月経過多を改善する漢方薬を使用します。
ストレスが月経過多の原因となっている場合には、ストレスを発散し、血や栄養のめぐりをよくする漢方薬を使用することもできます。
その他女性ホルモンを整えたり、出血を抑える漢方薬などもありますので、婦人家系に詳しい漢方の専門家に尋ねるといいと思います。

中尾 典義(なかお のりよし)
榎屋相談薬舗 株式会社 代表取締役
(社) 日本漢方連盟 漢方委員
資格:薬剤師
担当:がんや免疫疾患、なかなか回復困難と言われた様々な病気に対応します。
1968年福岡県行橋市生
岡山大学大学院薬学研究科修士課程修了
元吉富製薬㈱東京研究所にて免疫抑制剤の研究(現田辺三菱製薬)研究所を退職後、漢方を心座右。
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中尾 典義(なかお のりよし)
■経歴
■担当
■自己紹介
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■性格の自己分析
■お客様と話していて、どんな瞬間がうれしい?
「中尾さんが本当に親切にしてくれるから感謝している。」 など
良い結果や信頼のお言葉を頂けることが、医療人、薬剤師として嬉しく思います。
■和漢方について
■弊社にお問い合わせくださるお客様へ
初代からの「応病施薬 臨機応変」の家訓を元に、私どもを頼ってくださる
患者様に、現在の病院での治療経過を踏まえた上での最適解、最適なご提案をさせて頂いています。 弊社スタッフも成長し、まだ若いですが、しっかり人間的成長もしています。 どうぞご安心してお問い合わせください。 全国から多数のご相談を頂きますのでお待たせすることもあります。 そのため、必ずご予約をお願いいたします。
■私の研究者としての実績
https://www.chem.wisc.edu/deptfiles/chem343-gellman/F13_LecNotes/Fingolimod%20discovery.pdf
https://www.mt-pharma.co.jp/shared/show.php?url=https://sodando.jp/ir/kojin/future/imu.html

■獲得した特許
(日和見感染症やマラセチア感染などの真菌感染症の治療、予防のための製品の提供)
(天然由来の生薬を含有し、循環器機能を向上させながら皮膚状態を改善することができる経口投与組成物を提供する。)
■今後の研究活動への想い
皆様の健康回復にお役に立てることを願っています。
■薬剤師免許書

■雑誌「統合医療で癌に克つ」に掲載されました。

■私のブログ「日本の社長をもっと元気にする漢方薬剤師」
